すべてのベテランがそうだとは限りませんが… ディレクター/阿部匡章(49歳)
2019/11/15
MTSに勤めて10年余…
ベテランかも知れませんが、より満足度の高い仕事ぶりを求めれば求めるほど
更なる努力の必要性を感じ、己の能力不足と向き合いながら
日々奮闘しております。
ベテランと呼ばれる齢ならではの悩みはもうひとつ… 頭髪 です。
もちろん、すべてのベテランがそうではありませんが、
私の場合、若い頃の不摂生が祟ったのか
遺伝の影響なのか、それともストレスなのか、
この10年でだいぶ頭上が寂しくなってしまいました。
その昔、育毛剤のCMで
「抜け始めて分かる、髪は長~い友達」とのキャッチコピーがありましたが、
その〝友達〟に去られる要因のひとつとなったのが、私の場合は「帽子」です。
薄くなりかけた頃、見た目を気にして、
まさに薄毛発覚「防止」のために「帽子」を被りはじめたのですが
それにより健全な毛髪育成環境を自ら放棄してしまう結果となり、
坂道を転がるように一気に友達は去っていきました。
「不都合な真実は、隠せば隠すほど更なる悪循環に陥る」
…哲学的な真理を、身を以て学んだ気がいたします。
私は現在、スポーツ取材を中心とした業務に携わっておりますが、
スーツ着用で取材に臨む時もあります。
また、インタビュー取材などでアスリートに時間を頂戴し話を伺うこともあります。
そんな時、もちろん帽子は脱ぎます。
(いつ脱いでもいいように、残った頭髪も短く刈り込んでいます)
普段隠している分、露見した時は恐ろしいほど目立ちますが
皆さんそのことには触れず、優しく丁寧に接してくれます。
「大人だから、仕事だから」…もちろんそれもあるでしょうが
スポーツに限らず何かに熱中し、自分と向き合って精進する方々は
その根本に他者への優しさがある人が多いと感じます。
そして、私もそのような大人になりたいと今更ながら思うのです。
「頭髪は薄くても、世間様は情に厚い」…これもまた真理かも知れません。